このニューズレターは著者デーヴィッド・アイクの承認を得て翻訳されたものであり、著作権は著者に帰属します。英語原文に興味がある方は、David Ickeのサイトから購読できます。
デービッド・アイク ニューズレター2009年4月26日号
「回復の明るい兆し」?…
…冗談にちがいない(絶対に)。
みなさん、こんにちは
今週英国では「予算案」が発表された。その日はこの国の公式の財務責任者(”公式”を強調)が自分が逃げられる程度の事をほんのわずか明らかにし、それをどうするつもりなのか我々に語る日だ。(訳注:2009年4月22日)
その手口たるやこの種のものとしては古典的なものであった。おまけに実に有難くないという意味で歴史的なものとなった。財務大臣アリスター・ダーリングが英国政府に記録的な借金をもたらすつもりだという発表とともに訪れたこの歴史的観点からの二つの事実は、根本的に関連している。そして古典的なやり口で2009年の終わりに経済の回復が始まるというのが彼の予測だ。
アメリカではウォール街の陰謀団の代理人バラク・オバマが、経済が改善しているという「明るい兆し」に言及している。これはペテンに他ならない。彼らは我々をだましている。
私は昨年の10月〜11月以降、ひそかに仕組まれた経済崩壊は大きく3段階に分けて計画されていると言ってきた。(1)経済恐慌を起こす。《完了》 (2)政府に桁外れに巨額の借金をさせる。そのお金は救済する当の銀行及び金融カルテルから調達する。《進行中》 (3)政府の選択肢が尽きるまでさらに経済を破壊し、政府に対応する方法がないまま放置する。《待機中》
この写真はアリスター・ダーリングで、その後ろは彼を操る現首相のゴードン・ブラウンだ。陰鬱で気難しいブラウンは、トニー・ブレアの下で10年間財務相として金融市場の大幅な規制緩和策を支持した。これが全面的自由をもたらしたことで「危機」と偽装されているが実際は経済のまさに壊滅状態である現在の状況を引き起こした。
ブラウンは20年近く、実は民間銀行である「アメリカ」中央銀行FRB(連邦準備制度理事会)の議長であったアラン・グリーンスパンの計画に沿って動いている。その目的は、多くの経済活動の抑制と均衡を取り除くことにより、世界のカジノ経済の(巨大で)行き過ぎた目的に引き寄せられる人々の際限ない貪欲と暴食によって経済システムを破壊することだった。
一連の出来事と、欲に取り憑かれた、役に立つ愚か者たちの背後で計算して糸を引いていたのが、ゴールドマンサックス、シティグループ、JPモルガンチェイス、バンクオブアメリカ、リーマンブラザース、メリルリンチ、HSBCなどの主要なイルミナティの銀行だ。
リーマンブラザースが破綻し、メリルリンチがバンクオブアメリカに吸収されたことは知っているが、これらは表向きの名前にすぎない。イルミナティの血族が金融システムを所有しており、個別の銀行がより少なければ、より管理しやすい。システムが回り続ける一方で、個々の名前はゲームのチップにすぎず、現れては消えてゆくものだ。
リーマンブラザースは不安と恐怖を劇的に増加させるために破綻することになっていた。これは古いテクニックだ。もし人々に核戦争の恐怖を植え付けたければ、最初にその結果を示すことだ。イルミナティが冷戦を始める直前に、広島と長崎に原爆が落とされた理由がこれだ。
実際、近年の銀行の激しい合併/買収劇はメガバンクをつくるためにひそかに計画された。メガバンクは世界経済に多大な影響力を持つため、恐慌が来ると「破綻させるには大きすぎる」とされ、公的資金によって救済されなければならなかった。
「すべて計画されている」
ブッシュ、オバマそして彼らの同類が、破綻を画策した当の銀行に手渡そうと提案していた想像できない額の借受金を正当化する際、いかに状況が悪いかという点を強調したことに注目して欲しい。ブッシュは在職中の最後の数週間に次のように言っている。
『政府の経済専門家が警告しています。議会が直ちに行動しなければ、アメリカは金融パニックに陥り、悲惨なシナリオが現実のものになります。
さらに多くの銀行が破綻し、その中にはみなさんの地域の銀行もあるでしょう。株式市場ではさらに株が下がり、それによって退職年金の価値も下がります。住宅の価格は急落し、差し押さえが激増するでしょう。
もしみなさんが企業や農場の経営者であれば、融資を受けるのがますます困難になり、金利も上昇したことに気付くでしょう。さらに多くの企業が倒産し、何百万人ものアメリカ人が職を失うでしょう。』
そして交代するやいなや「ミスター・チェンジ」オバマはこう言った。
『あらゆる種類の経済専門家が警告しています。我々が直ちに行動しなければ、さらに何百万人の職が失われます。そしてわが国の失業率は2桁に近づきます。さらに多くの人が家を失い、医療サービスを受けられなくなります。わが国は危機に陥るでしょう。やがてそれは収拾不能となるかもしれないのです。』
次にオバマは、指示された通りに対応し、この危機を操った当のウォール街の陰謀団であふれて満杯になった「経済対策チーム」を任命した。問題を起こした同じ連中が危機を「解決」するって??
「オバマ」はこんな人々を選んでいる。ティモシー・ガイトナーを財務長官に、ラリー・サマーズを国家経済会議委員長に、ポール・”アドルフ”・ボルカーを新設された経済回復諮問委員会の委員長に、ピーター・オルザグを行政管理予算局局長に。これらの人物はすべてウォール街の強力な密通者であり、その職に就いたのは上述の第2段階を推進するためだ。これは動揺した納税者が銀行や保険業界のグロテスクな巨人AIGのような他の金融業者にお金を差し出すことになる。
これはブッシュ政権下で財務長官ポール・”ハンク”・ポールソンが始めたことだ。彼は2006年に財務省に旅立つまでゴールドマンサックスの会長兼CEOだった。彼がその2年後ブッシュの横に立って数十億ドル(数兆ドルになった)を銀行に与えると発表した。その中にはゴールドマンサックスが含まれていた。
ポールソンと現FRB議長バーナード・バーナンキ:
「人をだますのがこんなに楽しいなんて。それに実に簡単だね。」
このお金が、現在政府の中にいるこの危機を起こした当の人々によって銀行業界に流入し、この危機を引き起こした当人たちのところにやって来る一方で、何百万人の人々が生活の糧と家を失っている最中に、突然より楽観的な美辞麗句が出現している。
オバマは「回復の明るい兆し」と言い、ダーリングは「回復は今年の終わりに始まるだろう」と言う。これはもちろん絵空事だ。銀行がお金がなくなるまで納税者の数兆ドルを貪る間の時間稼ぎであり足踏み状態だ。そして次に第3段階が来る。すなわち政府の万策が尽き、金庫が空になった時、さらに大きな崩壊が来る。
その時彼らは間違いなく大物たちの何人かをスケープゴートにするだろう。しかし「名士」などシステムそのものを支配する人々にとっては、その程度の意味しかない。
財政状況は政府が認めているより遥かに悪い。なぜならそうなるようになっているからだ。その目的は現在の世界の金融構造を破壊し、そうすることで”世界中央銀行”に基づいた極めて中央集権化した別のシステムに取り替えることだ。イルミナティがつくったIMF(国際通貨基金)は供与される莫大な金額によって、すでに事実上の世界中央銀行になり、もはや名称の変更が必要なだけのところまで来ている。
我々を混乱させるために実行されているもう1つの策略は 、銀行の利益を水増しすることで立ち直りつつあると見せることだ。しかしこれは策略に他ならない。銀行は実際には全く利益を出していない。これは政府にいるお仲間や工作員が後押しした、すべて巧妙な粉飾決算だ。
いわゆる「不良資産」は帳簿には実際より遥かに価値があるように記載されている。もし自分ところの家計の収支が合わない時、数字を変えて赤字を黒字にできたらすごいことではないだろうか?しかしこれは銀行が破綻状況を隠すためにやっていることで、彼らは自分たちの負債の規模が巨大であることも理解しているのだ。
他の誰もこの現実から逃れることは許されないのに、銀行だけは別?別に問題ないし、役にも立つ。人々に自分の資産が危ないと警告することができる「問題一覧」に、アメリカ政府がこれらの銀行を載せて公表しないで済むのだから。
帳簿{ちょうぼ}を料理する(ごまかす):銀行取引(banking)からnを取ると何ができるか?
(焦げ付き;baking)ゾッとするね。
あるシティグループの決算の分析がいい例だ。「不良資産」の価値を大幅に水増しし、ある四半期の損失を別の四半期に移し、損失の規模を実際より少なくすることで、シティグループは第一四半期の決算で41億ドルもの額を偽ったものと推定される。
これにより利益だとされる16億ドルの額は25億ドルの損失に変わる(ここを見て)。そしてあらゆる所で同じことが起きていて、実際にはそんなことは起きていないのに、銀行の回復という幻想をばら撒いている。しかしこれはすべて第3段階、すなわち次のレベルの破綻を待つ時間稼ぎなのだ。
問題解決のために投じた何兆ドルものお金にほとんど効果がないと示された時、政府は何をするだろうか?偽りの会計報告の裏側を見れば、特に「救済策」と「経済刺激策」によって生まれる長期債務を含めた時、アメリカ政府も英国政府も、他の政府と同様すでに財政破綻している。
今週BBCの経済学者が、予算案に於いてダーリングが発表した英国政府債務見積もりは、あまりに巨額なため「シティ」はお金を貸さないだろうと言うのを聞いて、私はあきれて首を左右に振るしかなかった。
ちょっと待った。甘いお茶を差し出す一方で狡猾な契約書はすべて安全にしまい込むんだ。えー、また来るって?
イルミナティの世界拠点ロンドンの金融街シティは、政府がシティを救済したためそんな負債があるというのに、政府にはお金を貸さない??目が回りそうだ、腕をつかんで支えて欲しい。
だがもっと重要な問いはこれだ。なぜあらゆる政府は。無利子の独自通貨を発行できるのに、芯まで腐敗している金融業界から有利子で借金して利子を払っているのか?
エコノミストであれ、政治家であれ、メディアであれ主流にいる人々は誰もこのことを聞かない。なぜ銀行が初めから負債になるお金をつくることを許されているのか?これが信用貸しの実体だ。つくられて流通するお金は借金なのだ。
頭がおかしくなければ何だろう?人々の最大の利益のためにやっているとしたら頭が変だが、世界の人々の人生を支配したいのなら優れている。
もしお金が無利子で流通していれば、物やサービスの交換のための手段という役割を適正に果たすことだろう。しかし一旦お金からお金をつくり出し、無からお金を作り出し、利子を課せるようになると、銀行家でも金融投資家でもない人々すべてにとって、交換の手段であるお金は牢獄になってしまう。
銀行が、保有している預貯金の10倍の額に利子をのせて貸すことができるのはどうしてなのだろうか?…「お金」はコンピュータプログラム上にしか存在しない数字である。
それは、銀行システムをつくり操作している同じ血族が政府も所有しているからだ。
仕事中の銀行の会計士.
というわけで、精神病院へようこそ。ここは政府が有利子で金融業界からお金を借りてその金融業界を救済するところ。そして政府が借りその利子を払うお金を、保有額の10倍(実際はそれどころではない)を貸せる銀行業の陰謀団がコンピュータ画面上で無からつくるところだ。
「政府」のところを”我々”に換えて読んでみよう。人類は何世紀も「銀行取引」にだまされてきた。マフィアと我々は今現在、従来とは全く違うことで一杯食わされている。そして我々の残りの期間より遥かに長期間、今の子供と若者たちの上を行く結果に直面することになるものは誰もいない。
第2段階、つまり政府を麻痺させることが首尾よく進行中だ。そしてこれはアリスター・ダーリングが水曜日に提示した予算案からあまりに明白だ。救済金が可決された頃以降、彼らができるだけ控え目に語っている本当の経済状態があまりに急激に悪化しているため、ダーリングがまだ11月に発表したばかりの借受金は2,690億ポンド(実際はそれ以上)に膨らむ見込みだと彼は述べている。
ダーリングが過小評価しているといずれ我々にはわかるだろうが、彼によれば、英国の赤字は2014年4月までの5会計年度の総額が7,030億ポンドになる見通しだ。そして国の財政収支の赤字は平時のものとしては、1世紀以上の中で最大となると言われている。彼が昨年の11月にしたばかりの予測は、経済がほころびてゆくスピードがこれほど早いため、今や常軌を逸して不正確なものであると判明した。
海の向こうのワシントンでは、銀行家のお友達、FRB議長のバーナード・バーナンキがずっとうまくやり遂げた。彼は累積債務危機の損失を1億ドル以下だとしているが、IMFの最新の試算では4兆ドルになっている。気にすることないよ、バーニー、たった4,000倍違うだけだから悪くない出来だ。
こういった人々は、発言する時点でアジェンダと彼ら自身に都合のいいことを言う。彼らが口にする一言たりとも信用できないし、信用すべきではない。
ここで我々が話題にしているアメリカや英国、そして世界中の債務の規模についてよく考えてみるとハッとする。我々は数千億、数兆と、飛び交っている数字を絶えず耳にしている。しかしこれは実際にはどういうことなのだろう?
1兆ドルは数字では$1,000,000,000,000となり、英通貨では£686.2005080億ポンドになる(ダーリングが予算を発表する前のレートだが)。別の表現をすれば、1兆ドルを横に並べると月まで達しなんと200往復する。
またミッチ・マコーネル上院議員はこう表現している。
「1兆ドルをわかりやすく言うと、キリストが生まれた日から始め、毎日100万ドル使ってもまだ1兆ドルを使い切っていない。それほどの大金ということだ。」
実際それは現実離れした世界だ。オバマとその仲間によってこの危機に1兆どころではなく数兆ドルが、その大半は金融業界に投じられる。そして「悪行の報いが来る」という言葉が脳裏によぎる。
アメリカの所得税はすでに銀行業界に借金の利息を払うためだけに費やされている。この利息は無利息の独自通貨が発行されれば必要のないものだ。数兆ドルの借金が実施されたらその結果はいかなるものになるだろうか?
オバマは新しいシステムを「堅固な基盤の上」に構築することを語るが、実際に彼は、まさに創造した者たちの意のままに壊せるトランプの家にすぎないシステムの核心にいるものを代表している。
これが彼らがしようと計画していることであり、今やすべての実行の要件がそろっている。知るべきことで残されている唯一のものは、それがいつなのかということだ。
「すぐに終わる」や「最悪の時は過ぎた」といったデタラメを信じないこと、そして彼らがもたらそうと待機している長く続く経済的な困窮の期間に備えることが不可欠だ。団結して新しい経済活動と交換の形を見つける時だ。なぜなら彼らが何と言おうが、現在のシステムの終焉が秒読み段階にあるからだ。
【翻訳委員会◇D】
Fed Admits Bank ‘Stress Tests’ Are A Sham
連邦準備制度は銀行健全性審査「ストレス-テスト」が偽りだと認めた。
http://www.washingtonsblog.com/2009/04/fed-admits-stress-tests-are-sham.html
このニューズレターは著者デーヴィッド・アイクの承認を得て翻訳されたものであり、著作権は著者に帰属します。英語原文に興味がある方は、David Ickeのサイトから購読できます。
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